SINCERO GLOBAL

在留資格

年末年始や旧正月の一時帰国、「みなし再入国許可」で企業が確認したいこと

年末年始や旧正月に家族のもとへ帰る外国人社員は少なくありません。休暇の申請を受けたとき、企業として確認しておきたいのが出国の手続きです。日本に戻る意思があっても、手続きを誤ると在留資格がなくなり、予定どおり職場に戻れなくなることがあります。入管法と出入国在留管理庁の案内をもとに、ポイントを整理しました。

再入国の許可なしに出国すると、在留資格は消えます

出入国在留管理庁の「再入国許可」の解説によると、日本に在留する外国人が再入国許可(みなし再入国許可を含む)を受けずに出国した場合、その人が持っていた在留資格と在留期間は消滅します。もう一度日本に入国するには、改めて査証を取り、上陸の審査を受けることになります。

反対に、再入国許可を受けて出国した人は、戻るときに査証が免除され、上陸後は以前の在留資格と在留期間が続いているものとみなされます。一時帰国でまず確認すべきなのは、この許可を持って出国するかどうかです。

みなし再入国許可の条件

多くの社員が使うのは、事前の申請がいらない「みなし再入国許可」です。入管法第26条の2と出入国在留管理庁の案内によると、主な条件は次のとおりです。

  • 有効な旅券を持っていること。中長期在留者は在留カードも持っていること
  • 在留期間が「3月」以下の人や「短期滞在」の人ではないこと
  • 出国の日から1年以内に再入国すること

ただし、在留資格の取消手続中の人、出国確認の留保の対象になっている人、収容令書が出ている人、難民認定申請中で「特定活動」の在留資格を持つ人などは対象外で、通常の再入国許可が必要です。

有効期間は「1年」か「在留期限」の早い方

みなし再入国許可の有効期間は出国の日から1年間ですが、それより前に在留期限が来る場合は、在留期限までとなります(入管法第26条の2第2項)。たとえば在留期限が2027年2月15日の社員が12月20日に出国した場合、2月15日までに戻らなければなりません。

さらに、みなし再入国許可は海外で有効期間を延長できません(同条第3項)。病気や家庭の事情で帰国が長引き、期限までに戻れなかった場合、在留資格は失われます。通常の再入国許可であれば、在留期間の範囲内で最長5年(1回限りか数次)まで有効で、相当の理由があれば海外の日本大使館などで延長を受けられる仕組みがあります(入管法第26条)。

通常の再入国許可は、出国前に住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で申請します。手続案内のページでは、手数料は許可されるときに1回限り4,000円、数次7,000円とされ、標準処理期間は当日です。帰国期間が長くなりそうな社員や、出国中に在留期限を迎える可能性のある社員には、こちらも選択肢として伝えておくとよいでしょう。

出国するときの手続き

みなし再入国許可で出国するときは、出国審査で旅券と在留カードを提示し、再入国用EDカードの「一時的な出国であり、再入国する予定です」という趣旨のチェック欄に印を付けて出し、みなし再入国許可による出国を希望すると伝えます。この意思表示をしないまま出国すると、再入国の許可を受けずに出国したことになってしまいます。初めて一時帰国する社員には、空港での流れを事前に説明しておきましょう。

在留期限が近い社員は、更新を先に

在留期限が帰国期間中や戻ってすぐに来る社員は、出国前に在留期間の更新を済ませておくのが確実です。更新の申請中に在留期限を過ぎた場合、処分が出る時か、元の期限から2か月が経つ時の早い方まで在留を続けられる特例がありますが(入管法第20条第6項、第21条第4項)、この期間中に出国する場合の扱いは個別の状況によって変わります。申請中に帰国の予定がある場合は、出国前に地方出入国在留管理局へ確認してください。

海外で旅券や在留カードをなくしたとき

再入国許可やみなし再入国許可で出国している間に旅券や在留カードをなくした場合や、新しい旅券を取って古い旅券を回収された場合は、日本に戻れることを示す資料が手元にないことになります。出入国在留管理庁の案内では、同居の親族や委任状を持つ代理人が、地方出入国在留管理局で「再入国許可期限証明願」を出し、期限の証明を受けられるとしています。

休暇を承認する前に確認したいこと

厚生労働省の外国人雇用管理指針は、外国人労働者が一時帰国を希望する場合、休暇の取得に配慮するよう事業主に求めています。特定技能の方については、一時帰国を希望したときに必要な休暇を取得させることが、特定技能雇用契約の基準になっています。

  • 在留カードの在留期限と、戻る予定日
  • 旅券の有効期限
  • みなし再入国許可の条件に当てはまるか、出国時のチェック欄の手順を知っているか
  • 帰国中の連絡先と、予定どおり戻れないときの連絡方法

当社は派遣する外国人社員の在留期限を管理し、一時帰国の前に手続きを一緒に確認しています。直接雇用している社員の在留手続きで迷うことがあれば、お電話(090 7841 8887)、メール(info@sinceroglobal.jp)、LINEでご相談ください。