2027年春に卒業する留学生を4月から採用する予定なら、在留資格の変更申請は2026年12月1日から2027年1月末までに出すよう、出入国在留管理庁が呼びかけています。申請は卒業見込み証明書で受け付けられ、許可のときに卒業証明書を提示します。申請が遅れたり書類が足りなかったりすると、入社日までに審査が終わらないことがあります。
なぜ12月と1月なのか
同庁の「留学」から就労資格への変更申請を予定している人向けのお知らせによると、4月の就労開始を目的とした申請は毎年1月から3月に集中します。そのため、4月からの就労を希望する場合は12月1日から1月末までの間に申請するよう求めています。ただし、「留学」の在留期限が1月31日以前で、その後も学業を続ける人は、先に「留学」の更新が必要なので、この期間に変更申請はしないよう案内されています。
同庁の4月入社のモデルケースでは、内定の後、12月から翌3月ごろに卒業見込み証明書で変更を申請し、3月末から4月に卒業証明書をそろえて就労資格への変更許可を受ける流れが示されています。
仕事に合う在留資格を選ぶ
多くの卒業生は「技術・人文知識・国際業務」に変更します。大学などで学んだ内容を生かす仕事であることが必要で、一般的なサービス業務や製造業務が主となる仕事は認められません。詳しくはこの在留資格で認められる仕事の記事をご覧ください。
日本の大学を卒業した人には、「特定活動(告示46号)」という選択肢もあります。同庁のガイドライン(令和8年4月改定)によると、対象は日本の大学の卒業者や大学院の修了者など(一定の要件を満たす短期大学、高等専門学校、認定を受けた専修学校の課程を含む)で、日本語能力試験N1またはBJTビジネス日本語能力テスト480点以上、あるいは大学で日本語を専攻した人です。仕事には、日本語を使った双方向のやりとりが含まれている必要があり、そのうえで「技術・人文知識・国際業務」では認められないサービス業務や製造業務にも従事できます。報酬は日本人と同等額以上であることが条件です。
内定を出す前に知っておきたい制限もガイドラインに書かれています。常勤の職員に限られ、短時間のパートやアルバイトは対象外です。契約した会社の業務にしか従事できず、派遣社員として派遣先で働くことはできません。勤務先が指定されるので、転職するときは改めて在留資格の変更許可が必要です。「留学」からの変更時と最初の更新時に決まる在留期間は、原則として1年です。
特定技能の対象分野であれば、「特定技能」へ変更する道もあります。
2025年12月から一部の書類が省略可能に
2025年12月1日から、「留学」から「技術・人文知識・国際業務」または「研究」への変更申請で、次のいずれかにあてはまる場合は、カテゴリー2と同じ範囲で提出書類を省略できるようになりました。日本の大学(大学院、短期大学を含む)の卒業者や卒業予定者。QS、THE、ARWUの三つの世界大学ランキングのうち二つ以上で300位以内に入る海外大学の卒業者。そして、「留学」から就労資格に変わり、その会社で少なくとも1回更新を受けた外国人を現に雇っている会社で働く場合です。派遣形態での雇用は対象外です。省略を希望するときは、所定の説明書を申請書に添付します。
申請した後の流れ
窓口で申請した場合、審査が終わると地方出入国在留管理局からはがきが届きます。卒業より前に届くこともありますが、来庁するのは「留学」の活動が終わり、卒業証明書を受け取った後です。必要書類を持参して、新しい在留カードを受け取ります。日時を指定して来庁を求められた場合は、その指定に従います。同庁は、個別の審査の進捗については電話で問い合わせても回答できないとしており、進捗確認の電話を控えるよう求めています。
入社が卒業より後になる場合
入社が4月ではない会社もあります。内定を得た卒業生は、同庁の内定者向けのページの要件を満たせば、採用まで滞在するための「特定活動」に変更できます。主な要件は、内定から1年以内かつ卒業から1年6か月以内に採用されること、仕事が就労資格への変更を見込めるものであること、在留状況に問題がないこと、そして内定先の企業が一定期間ごとに本人と連絡をとり、内定を取り消したときは遅滞なく入管に連絡すると誓約することです。この間も、資格外活動の許可を受ければ週28時間以内のアルバイトができます。上限の考え方は28時間ルールの記事で説明しています。
どのくらいの留学生が就職しているか
同庁の令和6年の就職状況の報告(2025年11月公表)によると、2024年に留学生が日本企業などへの就職を目的に行った在留資格変更の申請のうち、処分数は41,142件で、そのうち39,766件が許可されました。国籍・地域別では中国が14,511人で最も多く、ベトナム8,484人、ネパール3,909人と続きます。