就労系の在留資格を持つ人が会社を辞めたとき、また新しい会社に入ったときは、それぞれ14日以内に出入国在留管理庁へ届け出る必要があります。新しい許可が必要かどうかは在留資格によって違い、「技術・人文知識・国際業務」の多くは不要ですが、「特定技能」は在留資格の変更許可が必要です。また、本来の活動をしない期間が3か月以上続くと、在留資格の取消しの対象になり得ます。
入管への届出は14日以内
入管法第19条の16は、中長期在留者に所属機関の変更を届け出ることを求めています。同庁の所属(契約)機関に関する届出のページによると、対象は「高度専門職」「研究」「技術・人文知識・国際業務」「介護」「興行」(契約に基づく人に限る)「技能」「特定技能」です。転職や退職で契約が終わったときに14日以内、新しい会社と契約したときにも14日以内の届出が必要です。
届け出るのは本人で、会社ではありません。方法は三つあります。24時間使える電子届出システム(届出事項を証する資料は不要)、在留カードを持って地方出入国在留管理官署の窓口へ行く方法、届出書と在留カードの写しを東京出入国在留管理局へ郵送する方法です。退職と入社を同時に届け出るときは、参考様式1の7を使うと一度で済みます。
「教授」や「留学」など、契約ではなく機関に所属する在留資格の人は、別の所属(活動)機関に関する届出を、同じく14日以内に行います。
「技術・人文知識・国際業務」なら就労資格証明書で確認
この在留資格では、新しい仕事も在留資格の範囲に入っていれば、転職そのものに新たな許可はいりません。問題が出るのは後からです。新しい業務が在留資格に合っていなければ、次の更新のときに初めて指摘され、その時点で数か月間、範囲外の仕事をしていたことになります。
事前に確かめる方法として、同庁は就労資格証明書を用意しています(入管法第19条の2)。前回の許可の後に勤務先や仕事の内容が変わった人は、新しい仕事に関する書類を添えて申請します。手数料は交付されるときに2,000円、オンライン申請なら1,600円です。任意の手続ですが、最初の更新を迎える前に、本人と会社の双方が書面で確認できるのは安心材料になります。業務の考え方は「技術・人文知識・国際業務」で認められる仕事の記事にまとめています。
「特定技能」は先に在留資格の変更許可
特定技能の許可は受入れ機関を特定しています。同庁の特定技能制度に関するQ&Aでは、受入れ機関や分野を変える転職には在留資格の変更許可申請が必要とされ、転職が認められるのは同じ業務区分の中か、試験などで技能水準の共通性が確認された業務区分の間とされています。新しい会社は、許可が出るまで本人を働かせないようにします。勤務先が指定書に記載される「特定活動(46号)」の人も同じです。受入れ企業側の義務は特定技能の記事で説明しています。
仕事のない期間と3か月ルール
同庁の在留資格の取消しの解説(入管法第22条の4)には、就労や留学など別表第一の在留資格を持つ人が、その活動を継続して3か月以上行っていない場合が取消事由の一つとして挙げられています。正当な理由がある場合は除かれ、取り消す前には入国審査官が本人から意見を聴き、本人は意見を述べたり証拠を出したりできます。この理由で取り消された場合は、最長30日の出国のための期間が指定されます。
つまり、転職の合間の期間は無制限ではありません。仕事を探している間は、応募や面接の記録を残しながら活動を続け、在留資格で認められていない仕事には就かないことが大切です。認められていない活動をすることは、それ自体が別の取消事由になります。
転職にともなう引っ越し
新しい仕事で住所が変わることもよくあります。川崎市のよくある質問では、転入の手続は住み始めた日から14日以内に、住む予定の区役所区民課で行うとされています。毎月第2・第4土曜日の午前8時30分から12時30分には、一部の窓口で転入・転出の手続ができます。手続の際は在留カードを持参してください。また、入管法の取消事由には、中長期在留者が届け出た住居地を離れてから90日以内に正当な理由なく新しい住居地を届け出ない場合も含まれています。
中途採用する企業の確認事項
転職者の採用でも確認することは同じです。在留カードの在留資格、新しい仕事がその範囲に入るか、カードが有効か。雇入れのときのハローワークへの届出は会社の義務で、外国人雇用状況の届出の記事で手順を説明しています。本人の入管への届出は本人の義務ですが、入社手続の案内に一行加えておくと、届出漏れを防げます。